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『第92回 DKC in うるま市』イベントリポート!
日時】2018年7月8日(日)
《小学校3年生~6年生のクラス》9:30~12:30
《小学校1年生~2年生のクラス》14:00~17:00
【場所】沖縄・うるま市立南原小学校
【参加人数】
《小学校3年生~6年生のクラス》91人
《小学校1年生~2年生のクラス》95人
高田道場が主催する第92回目のダイヤモンドキッズカレッジ(DKC)は、2015年3月以来となる沖縄開催でした。3年前の初開催時に生まれたご縁から、今回うるま市で開催する運びとなりました。地元・沖縄のレスリング関係者「チーム沖縄」の皆様には前日のマット設営などの準備だけでなく、当日はレスリングの指導から撤収までお手伝いをいただきました。多大なるご尽力をいただいております各社の皆様、関係者の皆様にはこの場を借りて厚く御礼を申し上げます。
うるま市での開催にあたりご尽力をいただきました地元の勝連・南風原地区自治会長ならびに勝連城復活プロジェクト実行委員長の牧門司(まきじょう・つかさ)会長からは、イベント開始前に「今日は最後まで無理なくケガのないように、とても暑いの熱中症に気をつけて最後まで楽しくやりましょう」とご挨拶をいただきました。
この日は最高気温32度でしたが、接近する台風が運んできた熱く湿った空気でかなり暑く感じられました。そんな中でも地元のキッズたちは元気いっぱい。ほとんどの子どもたちがDKC初体験で、8割近くの子供たちがレスリング初体験でしたが、そんなことも気にならないくらいの活気に満ち溢れたイベントになりました。午前の部と午後の部の間には、上地流空手琉球古武道翔成会南原守礼館・島袋常雄さん率いる道場生の方々が、型の演武を披露してくださいました。
まずは向井亜紀先生考案のおそうじ体操で汗を流します。斉藤和義さんの名曲「歩いて帰ろう」に乗せてお掃除の動作を取り入れた体操です。次はダッシュ。裸足でマットの上を全力で駆け抜けます。大人はバテそうな暑さの中、キッズたちはキラキラの笑顔で取り組んでいます。体幹を強化するトレーニングとして取り入れる学校もあるという雑巾がけにも挑戦、普段は学校でやっているはずなのでキッズはみんな得意です。高田延彦先生も「いいぞ!」と声をかけて励ましています。
次は足の力を最大限に引き出すカエルジャンプ。高く遠くへ、深く足を折り曲げて飛び跳ねる運動です。上手なキッズには前に出てきて、みんなに模範演技をやってもらいます。目で見て納得すればすぐに自分のものにしてしまう、子どもたちの吸収力に大人は舌を巻くばかりです。
一旦、ここで水分補給の休憩を挟みます。暑い中、ハードな運動の連続で水分と塩分の補給が非常に重要になるので、今回のDKCはとくにこまめに水分補給の時間を取りました。勢いよく取りに来たキッズたちは、みな「ありがとうございます!」と大きな声でお礼を言います。礼節を教えるのもDKCのい大事な側面です。水分北熊とトイレ休憩を挟んでから、二人一組のトレーニングが始まります。
トレーニングの前に、まずは二人でお互いを称える「ヤッター! イェーイ!」を練習します。きついトレーニングをやった後、自分たちを称える声を出し合うことによって、羞恥心の殻が破れ、さらにパフォーマンスが大胆になります。自尊心が芽生え、それはやがて自信になっていきます。大人の先生たちも照れながらお手本を披露しましたが、最初は照れていたキッズたちも「ヤッター! イェーイ!」をどんどん自分たちのものにしていきます。
トレーニングは」「お願いします!」と握手してから、高く掲げた指先とつま先をスクワットしながら触れるというもの。これはかなりのキツさで、連続してスピーディーに行われることで体力が絞りとられていきます。
次は足を使ったじゃんけん。グーで勝ったら両足でジャンプ、パーで勝ったらサイドステップ、チョキで勝ったらスキップと、やることが変わります。負けた方は片足立ちでバランスを取ります。続くトレーニングは股くぐりです。足を広げた相手の股下を8の字にくぐり抜けるトレーニングで、のちのちのタックルの練習にも影響する動きで、スピーディーに体を動かせるようなることが目的です。
二人一組のトレーニングの最後は、しゃがんだ状態から交互に高くジャンプするというもの。これが見た目以上にきつくて、何回かやっていくうちにインターバル中にキッズたちは倒れ込むほどの強度です。確かにこれは厳しいですが、脚力を鍛えるのにはこれ以上ないほどの効果を発揮します。
水分補給の休憩を挟んでから、タオルを使った綱引きが始まります。向井先生と高田先生が実演してみせたとおりに、キッズたちは低い位置で力を込めて引っ張るので大人たちも大苦戦。ヘロヘロになりながらもキッズたちの挑戦を連続で受ける大人の先生の姿が印象的でした。
ここからはレスリングの練習です。向井先生は「ここから1時間で子どもたちがどこまで伸びるのか見逃さないでほしいです」と父兄の皆さんに語りかけます。実際、レスリングの練習が始まるとキッズたちの目の色が変わって、グッと集中力が増している様子。まずは正しい構えを身に着けたら、基本中の基本であるタックルの動作を練習します。
「良くないことでタックルは有名になってしまいました。その技を教えますが、絶対に心の向きを間違わないようにしてください。タックルはお友達にやってはいけません。強くなった分だけ優しくなってください」
向井先生からは、その危険性が繰り返し伝えられます。受け身を知らない子供同士でタックルをすれば、当然、怪我や事故が起こります。そうしたことを未然に防ぐため、DKCでは技術を教えるだけではなく、その使い方や心の部分もしっかり教えます。
相手の腰にほっぺたを当てて、膝の後ろに手を回して、グッと引き寄せる。そんなタックルのお手本を高田道場の中野先生と松本先生が披露します。スピーディーかつていねいなお手本を見て、キッズたちもすばやく吸収します。
そんなキッズたちに「伸びてきているけど、いま以上にパワーを発揮しないと大人に勝つのは難しいぞ」と檄を飛ばす高田先生。この後はこのDKCのメインイベント、両肩を1秒つければ勝ちというレスリングのルールで、コーチを務める大人たちとキッズたちの試合が行われます。
試合では勇気を振り絞って一生懸命、大人にぶつかっていくキッズの姿があちこちで見られました。大人に全力でぶつかって、倒して、ひっくり返して、必死に押さえ込んでフォール勝ちを奪っていきます。高田先生もキッズに胸を貸しました。
試合の時間が終わった後、向井先生がキッズたちに問いかけます。
「試合で先生に勝てた人?」ほぼ全員が手を挙げました。
「この3時間で自分に自信が増えた人?」これもほぼ全員が手を挙げました。ニッコリ微笑んで向井先生は「今日のこの凄いパワーをこれからの人生でいっぱい使ってください」とアドバイスします。
「普通の人間は100の潜在能力があるとしたら、7%か8%しか使っていないと言われています。自分に自身を持ってる人はもっとたくさん使えるようになります。人間の中で一番潜在能力を使ったと言われているアインシュタインでさえ30~40%と言われています。達成感も自分の持っている潜在能力を引き出すきっかけになります。この先の人生できっかけがあれば、この話を思い出してください」
向井先生の話に耳を傾ける子どもたちの目は、まっすぐに向井先生を見つめています。
「君たちの年代で一番やらなきゃいけないのは、たくさん体を動かして、ご飯をいっぱい食べて、お布団に入っていい睡眠を取ること。この日々の積み重ねで、素敵なお兄さんやお姉さんになれます。そういうことを伝えるためにDKCをやってきました」
高田先生からのいちばん大事なメッセージに耳を傾けるキッズたち。沖縄のキッズたちは話を聞く姿勢が素晴らしく、先生方も話しやすそうでした。
「高田先生と試合ができてよかったです。岩みたいであまり動かなかったけど、試合ができてよかったです」
「レスリングをやったのはいい経験でした。ありがとうございました」
「初めてレスリングをやったけど、楽しかったし、またやりたいです」
キッズたちはDKCをやってみた思いのたけを発表しました。
「みんなが主役だから、みんなが頑張ったからいい時間になったんだよ。今日はみんなと会えて良かった」と目を細める高田先生でした。
髙田延彦の高田道場が主催するダイヤモンド・キッズ・カレッジ
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